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HOME Portraits of the Hakka
¥4,950
中国漢民族である「客家(はっか)」とその建築物を写した迫力の写真集。 写真家中村治氏の深い視点から撮られた写真は、大判でしっかりした装丁の書籍で見ると圧倒的である。 (店主) 著者:中村 治 Osamu Nakamura 出版社:LITTLE MAN BOOKS 4,500円(+税)/280×260mm/120ページ/上製本 ISBN978-4-910023-00-7 C0072 2019年8月1日発行 装丁:文京図案室 三木俊一 寄稿:田原(詩人、翻訳家) 印刷/製本:株式会社山田写真製版所 プリンティングディレクション:熊倉桂三 中国福建省山間部に住む客家(はっか)と呼ばれる人たちとその住居を撮影した、中村治の1st写真集。黄色い光に包まれながら、「私」と「家」を巡って綴られる記憶と記録。 第20回『さがみはら写真新人奨励賞』受賞 -- 中国福建省山間部に住む客家(はっか)と呼ばれる人たちとその住居を撮影した、中村治の1st写真集。黄色い光に包まれながら、「私」と「家」を巡って綴られる記憶と記録。 故郷を失うことは、自分を失うことなのだろうか。 中国南東の山間部に異様な建物が点在するエリアがある。外界を拒絶するようにそびえる土壁。 一歩足を踏み入れれば、100 部屋はあろうかというほどの猥雑な集合住宅があらわれる。黄河中下流域から戦乱を逃れてきた「客家人」たちのこの住処は、客家土楼と呼ばれ、世界遺産にも登録される歴史的建造物だ。 1700 年もの歴史を刻むこの建築群には、老人の姿が目立つ。 中国の発展は人里はなれたこの山間にとっても他人事ではない。都市部へと出稼ぎに行き、都会の生活に浸った若者たちは、もう客家土楼に戻ってこない。主をなくした住処は中国の成長と反比例するように急速に荒廃しはじめている。 経済の発展には、時に様々な犠牲を伴う。しかし、歴史が年輪に刻まれるように、受け継がれなければならないものもあるはずだ。それこそが、今の自分自身を形づくるものなのだから。 -- プロフィール 広島生まれ。成蹊大学文学部卒業。ロイター通信社北京支局で現地通信員として写真を撮ることからフォトグラファーのキャリアをスタートし、雑誌社カメラマン、鳥居正夫アシスタントを経て、ポートレイト撮影の巨匠坂田栄一郎に5年間師事。2006年独立し、広告雑誌等でポートレートを中心に活動している。
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渡部雄吉写真集 張り込み日記
¥2,970
SOLD OUT
昭和33年に起きた事件を写真で追うドキュメンタリー。 当時の刑事たちの捜査への気迫が多数のモノクロ写真から伝わってきた。 ミステリ作家の乙一(おついち)氏によるテキストも緊張感を高める。 (店主) 構成と文:乙一 出版社:ナナロク社 装丁:祖父江慎+柴田慧(cozfish) 仕様:B5判 ソフトカバー PUR製本 トリプルトーン印刷 204ページ 発売:2014年11月 ISBN:978-4-904292-52-5 C0072 昭和33年、茨城県水戸市千波湖畔―。 子供たちが発見したのは 切り取られた体の一部だった。 犯人の手掛かりを追って、舞台は、東京へ。 ベテランと若手、2人の刑事が真相に迫る。 「実際の捜査」を20日間にわたって密着撮影、 140点以上を収録した実録写真集!! 60年前に、写真家・渡部雄吉が撮影したのは、 実際の殺人事件を捜査する刑事2人組の捜査記録でした。 20日間にわたり撮影された、のべ1000枚以上の写真を、 ミステリー作家として人気を集める乙一が構成に参加、 一冊の写真集となりました。 写真の合間には、乙一による事件概要を記載。 徐々に解明される事件の全貌を追いながら、 渡部雄吉の写真の真に迫る美しさが堪能できる一冊です。 ●あとがきより 僕がこの写真集に感じていたテーマは「日本」だった。 太平洋戦争終結から13年ほどが経過しているとはいえ、戦後の気配を色濃く写真の中に感じることができたし、事件解決の直後に東京タワーが完成していることも印象的だった。 ページをめくるうちに建物が高くなり、背景となる都市の暗闇は増す。2人の刑事がその深奥へと入っていくような構造にしたかった。人探しをする刑事の姿に、都市に埋没しそうな自我を探す現代人の姿を重ねた。刑事が探していた男の正体に関しては、本来の名前を捨て他人になりすまして生きねばならなかったという事実が、日本の抱えているテーマに合致するような気がして腑に落ちた。もちろん、それらは僕が勝手に写真から感じていたイメージであり、読者の皆様はそれぞれにこの写真集をたのしんでいただけたらなとおもう。 ―あとがき(本書構成・乙一)より抜粋 ●本書について 本書の刊行にあたって、2つの先行する写真集の存在があります。 渡部雄吉が撮影した本作品は、神保町でイギリスの古書店バイヤーにオリジナルプリントが発見されたことを契機に、2011年、フランスの出版社Editions Xavier Barralが『A Criminal Investigation』として初めて刊行されました。2013年には、日本で保管されていたオリジナルネガフィルムから新たにプリントし再構成した作品を、日本の出版社roshin booksが『張り込み日記』として刊行しました。本書はこの2冊を源に誕生いたしました。 ナナロク社版では、印刷に際してオリジナルネガフィルムから直接、製版を作りました。 フィルムのノイズや、パーフォレーション(フィルムの両端にある穴)などをデザインに生かしています。 印刷はトリプルトーン(3種類のモノクロ印刷の掛け合わせ)による重厚な表現を行いました。 〔プロフィール〕 渡部雄吉(わたべ・ゆうきち) 1924年山形県酒田市生まれ。写真家。 1943年から写真家として活動。1950年に独立し、総合雑誌に作品を発表。1974年、日本写真協会年度賞を受賞など、国内外で賞を受賞。著書に『STAINED GLASS』『大いなるエジプト』『アラスカ・エスキモー』『揚子江下り』『水の都・蘇州』『神楽』『巴里物語』他、多数。1992年、紫綬褒章を受章。1993年、死去。
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写訳 春と修羅
¥1,760
詩:宮沢賢治 写真とエッセイ:齋藤陽道 解説:若松英輔 装丁:大原大次郎 仕様:B6判 コデックス装 本文160ページ 発刊:2015年2月 ISBN:978-4-904292-51-8 C0072 「写訳」とされているように齋藤の写真は、 賢治の詩を「画」に翻訳する。 解説しているのではない。だが、齋藤の写真は、 私たちを賢治が感じていた世界に連れて行ってくれる。 ―巻末解説「言葉を写す詩人たち」(批評家・若松英輔)より NHKEテレ「ハートネットTV」で取り上げられるなど、 注目の写真家、齋藤陽道による3冊目の著作は、 詩人・宮沢賢治の詩を写真で翻案した、 これまでにない奇妙で美しい作品集。 彼方の世界の音律を紡いだ 詩人・宮沢賢治の4篇の詩、 「序」「春と修羅」「告別」「眼にて云ふ」。 音の無い世界を生きる写真家・齋藤陽道が、 東北を中心に撮影した78枚の写真群。 言葉の奥に流れている 無限の声に耳をすます、一冊。 〔プロフィール〕 齋藤陽道(さいとう・はるみち) 1983年東京都生まれ。写真家。都立石神井ろう学校卒業。陽ノ道として障害者プロレス団体「ドッグレッグス」所属。 2010年写真新世紀優秀賞(佐内正史選)。2013年ワタリウム美術館にて新鋭写真家として異例の大型個展を開催。近年はMr.Children やクラムボンといったミュージシャン、俳優・窪田正孝との作品など注目を集める。 写真集に『感動』(赤々舎)、『宝箱』(ぴあ)、宮沢賢治の詩を写真で翻訳した『写訳 春と修羅』(小社)がある。 2017年、7年にわたる写真プロジェクト「神話(一年目)」を発表。
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フェルメール
¥2,200
著者:植本一子 出版社:ナナロク社 ISBN:9784904292839 Cコード:C0072 定価:¥2,200(税込) 発売日:2018.10.5 200ページのカラー写真と、5万字に及ぶ3週間の旅の日記。 写真家・文筆家の植本一子が、7ヵ国14都市にある17の美術館を旅して、現存するフェルメール全35作品を撮り下ろしました。 フェルメールの筆遣いと息づかい、絵画とそこに集う人々をカメラとペンで記録した「全点踏破」の旅を体験する、新しい美術書です。 〔著者プロフィール〕 植本一子(うえもと・いちこ) 1984年広島県生まれ。2003年キヤノン写真新世紀で荒木怪惟氏より優秀賞を受賞。広告、雑誌、CDジャケット、PV等で活動を続ける。主な著書に、『かなわない』(タバブックス)、『家族最後の日』(太田出版)、『降伏の記録』(河出書房新社)など。
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川島小鳥写真集 明星
¥3,300
著者:川島小鳥 出版社:ナナロク社 帯:谷川俊太郎の書下ろし詩 装丁:佐々木暁 仕様:タテヨコ変形 上製 240ページ 発刊:2014年12月 ISBN:978-4-904292-54-9 C0072 第40回木村伊兵衛写真賞受賞作品 大活躍の写真家・川島小鳥の作品集第3作! ここはぼくらのたのしい星。 前作『未来ちゃん』(2011年)の刊行以後、川島小鳥が、丸3年間、30回以上台湾に通い撮影。 人、動物、景色、すべてがアイドルのように輝いている作品集です。 タテの写真はタテに、ヨコの写真は横にそのままとじた、一度見たら忘れられない造本になっています。 巻末には楽しいおまけつき。 〔プロフィール〕 川島小鳥(かわしま・ことり) 1980年東京都出身。写真家。早稲田大学第一文学部仏文科卒業、沼田元氣氏に師事。 2011年、写真集『未来ちゃん』(小社)刊行と同時に『BABY BABY』(学研)を復刊。2014年、『川島小鳥写真集 明星』(小社)刊行。2015年、同作にて第40回木村伊兵衛写真賞受賞。2017年、福井・金津創作の森にて、個展『境界線で遊ぶ 川島小鳥展』を開催。 公式サイト:http://kawashimakotori.com/
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日本国憲法
¥1,100
写真:齋藤陽道 出版社:港の人 四六判変型/小口折製本/本文88頁 1000円(本体価格・税別) 2022年4月刊 ISBN978-4-89629-406-4 C0032 日本国憲法は誰のものか? もう一度読み、感じ、考える私たち自身の憲法。 日本国憲法の条文全文に、写真家・齋藤陽道さんのカラー写真24点を組み合わせたハンディな一冊。 戦後70余年、私たちの幸福と平和の土台となってきた憲法を、いまの暮らしのなかでそれぞれの人生を生きる人々の姿を深くとらえた写真とともに読み直す。 ■著者 齋藤陽道(さいとう・はるみち) 1983年、東京都生まれ。写真家。都立石神井ろう学校卒業。2020年から熊本県在住。陽ノ道として障害者プロレス団体「ドッグレッグス」所属。2010年、写真新世紀優秀賞(佐内正史選)。2013年、ワタリウム美術館個展。2014年、日本写真協会新人賞受賞。 写真集に『感動』、続編の『感動、』(赤々舎)。著書に『写訳 春と修羅』(ナナロク社)、『異なり記念日』(医学書院・シリーズケアをひらく、第73回毎日出版文化賞企画部門受賞)、『声めぐり』(晶文社)がある。
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アイム Snapshots taken by homeless people.
¥2,310
Homedoor (編) 出版社:ライツ社 定価 2,310円(本体2,100円+税10%) 判型 A4判 よこ210mm × たて297mm 頁数 224ページ 発刊 2022年4月28日 ISBN:9784909044365 書籍の内容紹介 Snapshots taken by homeless people. 日本初、ホームレス状態にある人たちがカメラで街を切り取った写真集 クラウドファンディングで600万円以上の支援を集めた話題のプロジェクトがついに書籍化! 彼らの世界をみる視点が、世界が彼らをみる視点に変化を与えることを願って。 ・河川敷で10年以上暮らす元建設業の男性 ・ネカフェ(インターネットカフェ)を転々とする元ホストの男性 ・教会に通う元引きこもりの女性 カメラを手にしたのは、年齢も性別も状況もさまざまなホームレス状態の人たち。巻末には1人ひとりのインタビューを収録。 (pp. 138-139)美術館。子どものあれで、懐かしいなと思って。幼稚園のとき、先生に「うまく描けましたから、 二科展に出したら優勝したんです。子どもさんと同行してください」って言われて。新聞に名前載ってね。 ここで表彰式やったの。この階段で、家族で、写真撮って。 (pp. 74-75)別に僕が三脚を立ててカシャカシャ撮ったんじゃなくて、バスに乗って撮ったんですよ。ここで撮りた いなっていうポイントではあったんですけど、尾崎豊の 「十七歳の地図 SEVENTEEN'S MAP」を意識して撮りました。歩道橋が歌詞の中に出てくるんですよね。 【発起人】 2010年から大阪でホームレス支援を続けてきた認定NPO法人「Homedoor」。 代表の川口加奈は「プロフェッショナル 仕事の流儀」「セブンルール」などで特集される注目の社会起業家 ● 視点を変える わたしたちは2017年からホームレス状態の人たちにカメラを渡し、日常を撮影してきてもらうという活動を続けてきました。 それぞれの視点で切り取った日常の風景には、独自の世界が広がっています。いつもの川沿いのベンチから見る朝焼け、夜の公園、隣人の昼寝。レンズを通してのぞいた視点がそのまま、そこにあります。 また、撮影された写真にはしばしばストーリーが存在します。 たとえば「なぜこの写真を撮ったのか?」と質問すると、昔自分が大工として働いていた頃に建てたビルだったり、よく休憩をする公園に置いてあるオブジェだったり。1枚の写真から背景にある思いもよらぬストーリーが浮かび上がります。 「ホームレス」は状態を指し、人に対して使う言葉ではないため、本書ではホームレス状態にある人もしくはカギカッコつきの「ホームレス」と表記を統一しています。 『アイム』というタイトルには、「ホームレスという1つの人格はない」というメッセージを込めました。 撮影者ごとにページブロックが分かれているこの写真集の特徴を示した言葉にもなっています。 ● 誤解と偏見を解消する このプロジェクトの核は、ホームレス問題について「まず、知ってもらいたい」ということにあります。 ホームレス問題は、ほかの社会課題に比べて支援金が集まりにくいという傾向があります。 なぜなら、よく「ホームレスになるのは自分の責任だ」と思われてしまうからです。 しかしながら、ホームレス状態に陥るきっかけは、突然の病や失業、介護離職による困窮、人間関係の悪化など、誰にでも起こりうる出来事がほとんどです。 わたしたちは、写真集を通して多くの人がホームレス状態にある人たちの視点や声に触れるきっかけをつくることで、新たな理解を促し「誤解と偏見」を解消する機会をつくりたいと切に願います。 そして、本の売上はHomedoorから、ホームレス状態の人たちへの支援に役立てられます。 ● 新しい支援の形をつくる 「路上での生活って、心が死んでいくんです。1日がね、違った意味で『時間との戦い』なんです。 早く日が暮れてくれへんかなーって。 路上で生活してることを恥ずかしいと思っていたし、人目も気にしていた。でもカメラを託されて、心が死んでいた生活の中に、生きる目的が生まれたんです。」 (朝日新聞の記事より、撮影者のインタビューの一部より抜粋) 【巻末解説】 フォトジャーナリスト安田菜津紀 「彼らは街をよく知っている。ヘリコプターで見下ろしたような風景が見える場所、スズメの子どもたちが生まれる季節、ひっそりとキツネが暮らしている茂み、猫が顔を出す小窓。私が普段は黙って通りすぎてしまうであろう瞬間を、カメラでそっと、拾い上げてくれていた」(解説より抜粋) 【書籍仕様】 表紙:アスファルトの質感を再現した特殊板紙 スリーブ:スリーブ入りの豪華仕様。種類は4種類 製本:背がないため180度開くドイツ装 【編者プロフィール】 認定NPO法人「Homedoor」 「ホームレス状態を生み出さない日本の社会構造をつくる」ことを目指し、2010年に大阪で設立。個室型シェルターの運営、シェアサイクルでの就労支援等などを行い、年間約1000名の新規相談に対応。2017年に認定NPO法人に認定。
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