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57人のおひめさま 一問一答カウンセリング 迷えるアナタのお悩み相談室
¥1,760
何か上手くいかないことがあったら、そうです、お姫様にアドバイスしてもらえばいいのです。 彼女たちは語り継がれるほどの力強い生きかたをしているのですから。 それにしても57人ものお姫様に会えるなんてすごい。 (店主) 文:秋カヲリ/絵:momomosparkle 出版社:遊泳舎 定価:本体1600円+税 判型:四六判変形(ソフトカバー) 頁数:240P 発売日:2021年7月16日 ISBN:978-4-909842-08-4 誰にも言えない人生のモヤモヤを、おひめさまに打ち明けてみませんか? ◇失恋を引きずっていて苦しいです。前に進むにはどうしたらいいですか? ◇「自分はダメだ」と思うことが多く、自己肯定感が低いです。どうしたら自己肯定感が上がりますか? ◇友人や知り合いに嫉妬してしまい、素直に「おめでとう」と言えません。 ◇育児が大変で楽しいと思えず、イライラして強く叱ってしまいます。 そんな現代人の抱えている「恋愛」「仕事」「人間関係」「家族」「心と体」にまつわるお悩みに、57人のお姫様が答えます。あなたの人生の主役は、あなた自身。ヒロインとして物語の世界を生き抜いたお姫様から、生き方のヒントを学べる一冊です。 プロローグ 満月の夜。悩みで頭がいっぱいだったあなたは、道を一本間違えてしまいました。 はっとして顔を上げると、薄暗い路地裏におばあさんが座っています。提灯の濃いオレンジに妖しく照らされた顔には、風格ある皺がくっきりと浮き上がっていました。正面の机に一冊の本が置かれています。 目が合うなり手招きされ、あなたはおそるおそる近づいていきました。 「あんた、悩んでいるんだろう。だからこんな路地裏に入ってきた」 「えっ、どうしてわかったんですか」 「そりゃあ、辛気くさい顔をしてるからだよ」 おばあさんはくつくつ笑って続けます。 「私がここで何をしていると思う?」 「え? うーん、占いですか?」 「違う違う、イタコだよ。口寄せをするのさ」 「口寄せって……亡くなった人を憑依させて、話すやつですよね」 ——オカルトだ、あやしい。 いぶかしげに眉をひそめるあなたに、おばあさんはぐいと顔を寄せます。 「信じてないねえ。でも、口寄せであんたの悩みは軽くなるよ」 おばあさんは机の上の本を手に取り、目の前に突き出しました。 「この本の中に、たくさんのおひめさまがいる。さまざまな国のさまざまな時代を生きたおひめさまが、あんたの悩みに答えてくれるだろう」 「相談したら、今の悩みがなくなるんですか?」 「すぐに溶けてなくなるほど、あんたの悩みは矮小なのかい? ネット世代はすぐに答えを欲しがるからいけない。そんなちっぽけな悩みならネット検索でもするんだね」 「だって、おひめさまが答えてくれるって言うから!」 「おひめさまは、ぐるぐる悩んでいるあんたに気づきや選択肢を与えて、光を見せるだけだ。その光の下へ行くも行かないもあんた次第だよ」 「あくまでアドバイスってことですか?」 「そうだよ。自分で決断して行動しなければいつまでも強くなれない。またすぐ壁にぶつかって悩むだけさ」 なーんだ。ちょっとがっかりしながら本を開くと、たくさんの悩みがずらりと並んでいます。今あなたが抱えている悩みや、前に抱えていた悩み、これから抱えそうな悩みもありました。 「気になる悩みを選んでごらん。相談相手にぴったりなおひめさまを呼んであげるから」 「本当に……? そもそも、なんでおひめさまなんですか?」 「おひめさまはいつかのどこかのヒロインで、その舞台の主役を張る実力の持ち主だ。あんたの人生の主役は、もちろんあんた。おひめさまから主役たる生き様を学びなよ」 ——なんだかよくわからないけど……ダメでもともと、渡りに船、悩みに老婆。試しに聞いてみよう。 「じゃあ、お願いします」 「はい、1600円」 「お金取るんですね」 「取るよ、これで生きてるんだからね」 「じゃあ……この悩みについて相談したいです」 お金を渡し、おずおずとひとつの悩みを指さすと、おばあさんは両手を提灯にかざしました。 橙色の光が大きく揺れ、流星群が降り注ぐようなきらめきに包まれた瞬間———凛としたおひめさまの声が聞こえてきたのです。 秋カヲリ(あき かおり) 1990年、茨城県生まれ。東京女子大卒、都内在住。ADHDのパンセクシャルで、作家・ライター・コピーライター・心理カウンセラーとして活動する一児の母。恋愛依存、育児鬱を経験し、心理学を生命線にして今に至る。ADHDゆえに受験勉強や会社員生活などのルーティーンが極端に苦手で、ITベンチャー・広告代理店・化粧品メーカー・社史制作会社を転々とするが、いずれも1年前後で退社した会社員不適合者。感情や思考を整理できる執筆が精神安定剤で、幼少期から偏愛し生業にする。女の生きづらさやADHDの不適合感とうまく付き合うため心理カウンセリングを実践し、現代女性のゆらぐ心を支えるコラムを多数執筆している。 Twitter: @hagiwriter Instagram: @akikawori linktree: https://linktr.ee/akikawori momomosparkle(もももすぱーくる) ハッピーでポップなイラストが特徴のバイリンガルイラストレーター・漫画家・エッセイスト。小さな頃から多様な文化に触れながら育ち、カリフォルニアでアートとアニメーションを学んだ後、女子美術大学を卒業。人と話すのが大好きで、かわいいものやおいしいもの、新しいものに目がない THE・てんびん座。著書に『ハピドラ! マンガで紹介 気分ぶちアゲ海外ドラマ』(柏書房)がある。挿絵やウェブ漫画のほか、ドラマレビューやコラムも人気。 Twitter: @momomosparkle Instagram: @momomosparkleofficial
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気のはなし ――科学と神秘のはざまを解く
¥1,870
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店主は「現状科学では説明のつかない、あるいは見逃されている物事」というのが存在して、それらは適切な扱いを受けていないと常々考えているので、いわゆる「気」には大変興味があります。 本書を読んで勉強しましょう。 (店主) 著者:若林理砂 出版社:ミシマ社 定価:¥1,870(税込) 判型:四六判並製 頁数:208 ページ 発刊:2022年01月20日 ISBN:9784909394620 Cコード:0095 装丁:佐藤亜沙美 怪しくない、難しくない、抜群におもしろい! 人気鍼灸師が中国の古典から現代科学の知見までを用いて解説。 誰もが気になる気の世界が、ついにわかる!? ミシマ社創業15周年記念企画 「気」という文字の起源、孔子・荘子・老子・孟子の考えた「気」、易や風水の「気」、東洋医学の「気」、科学の「気」、日常の「気」、武術の「気」、鬱と「気」…etc. 鍼灸師として、「科学の目で見た解剖学・生理学ベースの治療」と「なんだかわからないけれど効く治療」を絶妙なバランス感覚で扱う著者だからこそ書けた、広大で多種多彩な「気」の世界!! 本書を読むと、理屈だけではわからない「気」の世界を理解し、東洋医学や養生をより深く捉え実践できるようになります。 目次 1章 気の起源 2章 孔子・老子・荘子の気 3章 孟子・道教の気 4章 易と風水の気 5章 東洋医学の気 6章 科学の気 7章 養生と気 著者情報 著: 若林理砂(ワカバヤシリサ) 臨床家・鍼灸師。1976年生まれ。高校卒業後に鍼灸免許を取得。早稲田大学第二文学部卒(思想宗教系専修)。2004年にアシル治療室を開院。予約のとれない人気治療室となる。古武術を学び、現在の趣味はカポエイラとブラジリアン柔術。著書に『絶対に死ぬ私たちがこれだけは知っておきたい健康の話』(ミシマ社)、『安心のペットボトル温灸』(夜間飛行)、『決定版 からだの教養12ヵ月――食とからだの養生訓』(晶文社)など多数。
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認知症世界の歩き方
¥2,090
著者:筧 裕介 出版社:ライツ社 定価 2,090円(本体1,900円+税10%) 判型 四六判並製 頁数 264ページ 発刊 2021年9月15日 ISBN:9784909044327 なかなか理解してもらえずに困っていた「認知症のある方が実際に見ている世界」が スケッチと旅行記の形式で、すごーくわかる! まるで「ご本人の頭の中を覗いているような感覚」で、認知症のことを楽しみながら学べる一冊です。 ーーー ここは、認知症世界。 認知症とともに生きる世界では、だれもがいろいろなハプニングを体験することになります。 ・乗るとだんだん記憶をなくす「ミステリーバス」 →自分のしたことを忘れてしまうのは、なぜ? ・だれもがタイムスリップしてしまう住宅街「アルキタイヒルズ」 →あてもなく街を歩き回ってしまうのは、なぜ? ・イケメンも美女も、見た目が関係ない社会「顔無し族の村」 →人の顔がわからなくなるのは、なぜ? ・熱湯、ヌルッ、冷水、ビリリ。入浴するたび変わるお湯「七変化温泉」 →大好きだったお風呂を嫌がるのは、なぜ? ・時計の針が一定のリズムでは刻まれない「トキシラズ宮殿」 →コンロの火を消し忘れてしまうのは、なぜ? ・一本道なのになかなか出口にたどり着かない「服ノ袖トンネル」 →同じ服ばかり着たがるのは、なぜ? ・ヒソヒソ話が全部聞こえて疲れてしまう「カクテルバーDANBO」 人の話を集中して聞けないのは、なぜ? etc... あなたは認知症世界を旅する旅人。 この物語に登場するのは、架空の主人公でも、知らないだれかでもなく、 「少し先の未来のあなた」や「あなたの大切な家族」です。 認知症世界の旅、はじまり、はじまり。 著者情報 著者プロフィール 筧 裕介(かけい ゆうすけ) 特定非営利活動法人イシュープラスデザイン 代表 1975年生。一橋大学社会学部卒業。東京大学大学院工学系研究科修了(工学博士)。慶應義塾大学大学院特任教授。2008年ソーシャルデザインプロジェクトissue+design を設立。以降、社会課題解決のためのデザイン領域の研究、実践に取り組む。2017年より認知症未来共創ハブの設立メンバーとして、認知症のある方が暮らしやすい社会づくりの活動に取り組む。 代表プロジェクトに、東日本大震災のボランティアを支援する「できますゼッケン」、妊娠・出産・育児を支える「親子健康手帳」、300 人の地域住民とともに未来を描く「みんなでつくる総合計画」、認知症とともにより良く生きる未来をつくる「認知症未来共創ハブ」、他。 GOOD DESIGN AWARD 2019 BEST100「SDGs de地方創生」カードゲーム開発者。 日本計画行政学会、学会奨励賞、グッドデザイン賞、D&AD(英)他受賞多数。著書に『地域を変えるデザイン』、『ソーシャルデザイン実践ガイド』、『人口減少×デザイン』、『持続可能な地域のつくりかた』『認知症世界の歩き方』など。 監修プロフィール 認知症未来共創ハブ 「認知症とともによりよく生きる未来」を目指し、当事者の思い・体験 と知恵を中心に、認知症のある方、家族や支援者、地域住民、医療介護 福祉関係者、企業、自治体、関係省庁及び関係機関、研究者らが協働し、 ともに未来を創る活動体。慶應義塾大学ウェルビーイングリサーチセン ター、日本医療政策機構、認知症フレンドシップクラブ、issue+design の4 団体が2018 年より共同で運営。 代表、堀田聰子(慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科・教授)。
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