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ちいさいミシマ社 動物になる日

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百合小説、と括るのは躊躇われるが、私とユミちゃんの青春を描いた「動物になる日」。
甘酸っぱくも真相をつくような筆致にどきりとする。
(店主)

著者:前田エマ
出版社:ミシマ社
定価:¥2,420(税込)
判型:四六判変形並製
頁数:200 ページ
発刊:2022年06月10日
ISBN:9784909394682
Cコード:0093
装丁:脇田あすか

死んだ人の形見を貰えるとしたら匂いがほしい。

モデル、エッセイ、ラジオパーソナリティなど、
多彩な活動が注目を集める著者による、
はじめての書き下ろし小説集。

少女の感性をみずみずしく描き、あらゆる境界をゆさぶる表題作「動物になる日」と初小説作品「うどん」を収録。素朴な疑問を手放さず、現代の生を潔く鮮やかに問う意欲作。

●あらすじ
動物になる日
小学校四年生の「私」は、ピアノ教室でひとりの少女に出会う。文通を重ねて知る、女子校の存在、少女漫画のキュン、動物たちの交尾。「好きな人はいますか?」少女の問いかけに「私」が想像するのは、死んだネコを回収したゴミ収集車の男だった――少女がやがて体毛を剃り、香水の匂いを纏ってゆく一方、「私」は父親の匂いを嗅ぎ、命の違いを実感してゆく。

うどん
「私はお客さんの好きな食べ物を知っている。嫌いな食べ物も知っている。しかし名前は知らない」――「うどん屋」には、老人も、ろう者も、やがて同僚になる女性も、小学生も、家族を亡くした人も、訪れる。毎日のように顔を合わせていても、突然来なくなることがある。淡々と進む飲食店での日々に、きぬ子が見つけた、食べる場所と働き方のかたち。

装画・挿画:大杉祥子



著者情報
著: 前田エマ(マエダエマ)
1992年神奈川県生まれ。東京造形大学卒業。モデル、写真、ペインティング、ラジオパーソナリティなど、活動は多岐にわたり、エッセイやコラムの執筆も多数おこなっている。ミシマ社が発刊する雑誌『ちゃぶ台』にエッセイ「習字のこと」(6号)「中学の頃」(7号)「高校受験」(9号)を寄稿。本書が初の小説集となる。

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