マイノリティデザインー弱さを生かせる社会をつくろう
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著者:澤田智洋
出版社:ライツ社
定価 1,870円(本体1,700円+税10%)
判型 四六判(たて188mm×よこ128mm)並製
頁数 330ページ
発刊 2021年3月3日
ISBN 9784909044297
「澤田さんには、目の見えない息子がいる。僕はそれを、うらやましいとさえ思った。」
佐渡島 庸平氏(コルク代表)
日本テレビ「シューイチ」、NHK「おはよう日本」などにたびたび出演。
SDGsクリエイティブ総責任者ヤーコブ・トロールベック氏との対談をはじめ、各界が注目する「福祉の世界で活躍するコピーライター」澤田智洋。
苦手、できないこと、障害、コンプレックス=人はみな、なにかの弱者・マイノリティ。
「弱さ」を起点にさまざまな社会課題を解決する仕掛け人が、その仕事の全貌をはじめて書き下ろす。
・福祉器具である義足をファッションアイテムに捉え直した「切断ヴィーナスショー」
・視覚障害者の「足」と寝たきりの人の「目」を交換する「ボディシェアリングロボットNIN_NIN」
・過疎化地域への移住を劇的に促進させたPRプロジェクト「高知家」
・ユナイテッドアローズと立ち上げた、ひとりの悩みから新しい服をつくるレーベル「041」
・運動音痴でも日本代表選手に勝てる「ゆるスポーツ」etc…
// 著者からのメッセージ //
【すべての「弱さ」は、社会の「伸びしろ」】
あなたが持つマイノリティ性=「苦手」や「できないこと」や「障害」や「コンプレックス」は、克服しなければならないものではなく、生かせるものだ。
弱さを受け入れ、社会に投じ、だれかの強さと組み合わせる──。
これがマイノリティデザインの考え方です。そして、ここからしか生まれない未来があります。
この考え方と実践方法を、僕と同じクリエイターに、そしてすべての働く人たちに共有したい。
【息子に障害があるとわかってから、僕は「強さ」だけで戦うことをやめた】
20代の頃、必死に自分の「強さ」を磨きました。コピーライターとして、広告クリエイターとして。なかなか芽が出なかった。しんどかった。
でも、障害のある息子や障害のある友人たちから教わりました。
「弱さだって、自分らしさだよ」。
今、僕は持っているものすべてを使って仕事をしています。
コピーを書けるという強み、運動音痴という弱み、広告会社で働いているという強み、子どもに障害があるという弱み。
すべてをかけ合わせて、「ゆるスポーツ」をつくっています。
弱さを切り捨てて強さだけで勝負していたら、広告コピーしかつくれませんでした。
【御社だけが抱えている課題って、なんだと思いますか? マイノリティこそが「ダイバーシティ」】
ここ数年、「課題不足だ」という話をよく聞きます。
でも同時に、「それって、課題を掘る場所を間違えてるんじゃないか?」と思うこともよくあります。
課題は、いまだに山積しています。
マス(中間層)からこぼれ落ちている「マイノリティ」と呼ばれる人の中に。
王道的なマーケティング活動の外側は、多様性に溢れていました。
【もう、「他人」のために「自分」を後回しにしなくていい】
優秀な人ほど、はたから見ていて思うことがあります。
「限りある時間を他人のために使いすぎている」と。それ以上やると、いつでも自分が後回しになってしまう。
もっと、仕事で得た力を、みんなが自分の人生と接続できたなら。大切な人のために生かせたなら。自分の中にある弱さのために、もっと時間を使えたなら。
社会は、もっと生きやすい場所に変えることができる。
【弱さから、楽しい逆襲を始めよう】
そう伝えたくて、僕はこの本を書きました。
著者情報
澤田 智洋 (さわだ ともひろ)
コピーライター / 世界ゆるスポーツ協会代表理事
1981年生まれ。言葉とスポーツと福祉が専門。幼少期をパリ、シカゴ、ロンドンで過ごした後、17歳で帰国。2004年、広告代理店入社。アミューズメントメディア総合学院、映画「ダークナイト・ライジング」、高知県などのコピーを手掛ける。 2015年にだれもが楽しめる新しいスポーツを開発する「世界ゆるスポーツ協会」を設立。これまで80以上の新しいスポーツを開発し、10万人以上が体験。また、一般社団法人障害攻略課理事として、ひとりを起点に服を開発する「041 FASHION」、ボディシェアリングロボット「NIN_NIN」など、福祉領域におけるビジネスを推進。著書に『ガチガチの世界をゆるめる』(百万年書房)がある。
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